2003年4月27日~30日 四国ツーリング

4月27日

今年のGWは久しぶりに四国へツーリングだ。F650MLの栃木の大悪氏が四国、紀州へ行くと言うので、初日ぐらいは同行しようと明石のたこフェリーに集合した。岐阜のTOKI氏も参加である。昨年の忘年会以来の再開となるおっさん3人は昼飯代わりにたこ焼きを食べ、たこフェリーに乗り込み、今後の予定を検討した。大悪氏とTOKI氏の目的は剣山での渓流釣りと桂浜が主な目的と言うことなので、本日のキャンプ地を徳島の鷲敷林間キャンプ場と決定し、時間も押しているので淡路からは高速利用で一気に徳島を目指す

淡路に入り走り出してすぐの高速へ乗る右折で右ウィンカーを出すと、点滅していない、、、。あれっ?玉切れたか?後ろが点いていない様だ。途中のSAで玉を調べるが切れている様子ではない。接触不良か?玉のお尻を地面のアスファルトでゴリゴリすると、点きました!単なる接触不良だった。眠気も取れたところで出発。鳴門北ICで降りてR11を南下する。途中のSATYで買出し後、県道16へ入り鷲敷林間キャンプ場へ向かう。キャンプ場はかなりわかりにくい場所にあったが、何度も来たことがあるTOKI氏の先導で無事到着。テーブル、イスが設置されたなかなかいい感じのキャンプ場である。すでに3人予約が入っているのでテント3つ分は空けておいてくれと管理人のおばさんに言われる。今日は誰も来ていないが、普段は予約しないとなかなか泊まれないキャンプ場らしい。

テントを設置したら、さあ温泉である。3分も走るとわじき温泉がある。キャンプ場でもらった割引き券で320円なり。温泉内はなんだか銭湯の様でお湯もあまり温泉らしくないが、かなり熱めの湯で水風呂(源泉か?)と交互に入るとちょうどの熱さであった。今日のキャンパーは我々の他にライダーばかり全部で8人。久しぶりのキャンプ宴会で楽しい時間は瞬く間に過ぎ、途中の酒屋で入手した土佐鶴を3人で飲み干したところでお開きとなった。


4月28日

9時ごろ起床したが、昨夜の酒が少し残っているようで頭がぼんやりしている。大悪氏は完全に二日酔い状態らしく、一旦起きたもののまたテントに戻ってしまった。すでに起きていたTOKI氏とゆっくり朝のコーヒーなど飲みながら、朝のぼんやりした時間を過ごす。今日の予定は剣山スーパー林道を通過して、石鎚方面へ向かうことである。ゆっくりと準備して出発は11時ごろになった。大悪氏とTOKI氏は今日はどうするのか?大悪氏がダウンしている状態では計画立たないだろうと思いつつ、出発する。剣山スーパー林道を走るのは何年ぶりだろうか?恐らく10年は来ていないはずである。林道へ入る前に、ガス補給し、昼食用に徳島カップメンを買っておく。天気がよく、地面もからからに乾燥しているせいで、土煙がひどい、あっという間に、リムが真っ白になってしまった。林道は荒れ方もひどくなくフラットな地面が続き走りやすい。GWだが、それほど車、ライダーには会わなかった。ファガスの森、徳島のへそで休憩し、滝つぼのたもとで徳島ラーメンを食べたりしてのんびり過ごした後林道を2/3ほど走った所で、前方からFダカールが来た。おっ!ダカールと思ったら、TOKI氏だった。程なく大悪氏も現れた。R195を西へ走り、スーパー林道を逆ルートで来た様だ。しばらく談笑して、それぞれの方向へ向かう。全長80kmのスーパー林道はやはり走り応えあり、景色もよかった。

林道を出てしばらく走ると、別府峡温泉があるのだが、迷った末入らずに先へ進む。何処でキャンプするか考えながらとりあえず前に、4時ごろだったのでまだだいぶ走れるなと考え、どこでも野営できるように酒と食料は確保しておく。R195をずんずん西へ向かいR32に入って北上、大豊からはR439でさらに西へ向かう。このまま行くとさめうらあたりのキャンプ場がちょうどいい時間である、道の駅さめうらにはコインシャワーがある様なので、今日はシャワーでいいかと道の駅さめうらへ、しかし到着してみるとシャワーは6時まで、今は7時であるからもう終わっているではないか、、、。シャワーは諦めてさめうらキャンプ場を探す。早明浦ダムのそばにあるようだが、もうすでに回りは暗くキャンプ場入り口が見つからない。水場もトイレもないが東屋のあるそれらしき場所があったのでここで野宿する。多分近くにちゃんとしたキャンプ場があるのだろうが案内板を見つけられなかったのでしかたがない。道路脇で少し車も走るが、東屋にはテーブル、イスもあり、なにしろ屋根があるので野宿には十分である。久しぶりに米でも炊くかとこれもまた何年かぶりにコッヘルで飯を炊く。ココ何年もキャンプで米を食べることがなかったが、昨年購入したオプティマスのノバは火力調節が123Rと比べて楽なので飯炊きも楽々である。ビール2本と、日本酒1杯飲んだだけで、腹が一杯になってしまったので寝ることとする。が、ダム下の方でブーンと言う音がずっとしていて何か耳について眠れない。

うつらうつらしながら、4時半ごろ目が覚めて何だかまた眠れないので、起きてバイクの整備等する。ハンドルが何となくしっくり来ていなかったので周辺を増し締めしておく。だいぶましになったようだ。そのまま朝を迎えてしまった。明るくなるとダムの管理の職員が来てキャンプ場についてのアンケートを依頼されたので、案内板が判らないと言っておいた。実はキャンプ場はすぐ下にあった事が判明し、がっくりしてしまった。


4月29日

今回の一番の目的地である石鎚山系へ向かう。何度も四国へ来ているが何故か山間部にはあまり縁がなく、是非一度は来て見たかったのである。朝一で早明浦ダム沿いに西へ走り、瓶ヶ森林道へ入る。標高は一気に1500mまでどんどん上がり、周囲の風景は乗鞍よりも感動的である。しかし、ガードレールの外側は限りなく深い谷であるから落ちたらお終いである。瓶ヶ森林道を過ぎるとそのまま石鎚スカイラインへ、周囲の風景はやはり凄いが、瓶ヶ森林道の方が左右が開けていて良い。何度か止まって撮影しながら石鎚神社前で休憩。そこから先はひたすら下るのみである。どんどん下って面河渓まで降りる。石鎚スカイラインは元々有料だったらしく、料金所がそのまま残っていた。面河渓は歩く必要があるのでパスして、とりあえず温泉に入るべく近くの古岩屋温泉へ行ってみる、が営業時間11時からとなっている。まだ、9時であるので先へ進む。次は四国カルストだ。R33~R440と通り地芳峠から姫鶴平へ。ここも尾根沿いに走るので左右の景色が広がり、標高も高いので景観最高である。山口秋吉台と比べるとこちらのほうが景色が雄大である。姫鶴平のレストランでうどん定食を食べて、四国カルスト公園道路~県道36を通り西へ向かう。県道36の途中、妙な物を見つけた。からくり広場と書いてある。奇妙なからくり人形がたくさんありなんともパラダイスな状態、是非とも桂小枝にレポートしてもらいたい場所である。

今日は佐田岬まで行ってキャンプする予定にしているので肱川町からはR197を使う。肱川町の小藪温泉がよさそうだったので寄ってみると、これが大正解。昔ながらの雰囲気をそのまま残していてなんとも古風である。泉質も最高である。ゆっくりと疲れと汗を流ししばし休憩。ここは80コンドーポイントはつくだろう。

さて、出発というところで、バイクがこけてしまった。少し道路が坂になっていたのでオートリターンのサイドスタンドが戻ったのである。とっさに支えたが、タンクを膝で受け止める形になってしまい、膝に痣が。しかも足首から下が少し痛む。気を取り直して出発。しかし、何だか足首の痛みが取れない。チェンジをするのが時間が経つごとに辛くなってきた。とにかくキャンプ場で休もうと先を急ぐ。
大洲で買出しを済ませ、R197を佐田岬先端を目指して走る。それにしても、風がキツイ。道路情報版には強風注意報が出ている。こんなんでキャンプできるのか?と少し不安を覚えつつ高速並みに快適な佐田岬半島を強風に煽られながら走る。三崎町のスーパーで酒を買うつもりでバイクから降りると、???なんだこの痛みは???左足を地面に着くだけで痛いではないか。さっきよりもどんどん酷くなって来ている。びっこを引きながら何とかビールは購入し、治療の為に薬局で湿布薬も購入。キャンプ地である、井野浦のムーンビーチへ行く。


井野浦のムーンビーチはキャンプには最適な浜だった。が、ここへ来てバイクを降りると足の痛みも最高頂だった。ほとんど歩けない状態になっていた。もしかして、骨折か?どうにもならない痛みにしばし考える。さて、このままツーリングを続けられるのか?チェンジが出来ないばかりか、歩行も困難となるとどうにもならないのではないか?結局悩んだ末、非常に残念だがギブアップしようと決めた。BMWオーナーズクラブのサポートに連絡しレッカー車を呼んでもらう事に。松山から来るというので2時間はかかるらしい。その間、ビールと買出しした食材を幾らかかたずける。午後9時ごろレッカー車が到着しついにバイクはレッカーで松山まで運ぶことに。移動中にサポートと相談すると、家までの交通費、レンタカー6時間、宿泊費のどれかを選択する必要があるという。バイクは一旦ディーラーが引き取れば家までの陸送もサービスしてもらえるとか。今回の場合どうすれば良いのか悩む所だが、とにかくそのまま救急病院へ。保険証のコピーがないので実費にて診察してもらう。レントゲンの結果は白。足の筋が損傷して腫れあがっているようだ。入院するように勧められるが、実費での治療、入院費が53000円かかると言うので持ち合わせがなく断り、松葉杖を借りて近くのビジネスホテルへチェックインした。バイクと荷物は翌日レッカー業者から松山のディーラーが引き取る様をお願いした。


4月30日

昨晩は痛みでなかなか寝付けなかったが、朝起きると結構痛みは引いていた。だが歩けないのは変わりない。ホテルのロビーにあるパソコンで高速バスの時間を調べると、16時に宝塚IC経由の阪急バスがあるようだ、予約の電話を入れると11席空きはあるが当日予約は不可能との事。仕方ないのでバス乗り場のある松山市駅まで行きチケット購入。その後ディーラーへ向かいバイクの到着を待つ。バイクには特に不具合はないので修理を依頼するようなところはないが、一応ディーラーの人に乗ってもらって問題なければそのまま出してもらうということで話がまとまる。ダカールに乗るという営業の人が近くを1周してきて、問題ないですね。と、確認した矢先、「あれっ、これリアのブレーキオイル漏れてますね」と一言。さっきまでなんともなかった筈だが、確かにリアブレーキホースの付け根からオイルが滴り落ちタイヤにまで落ちている。カッパーのパッキンから漏れている様だが、ホースもぐらぐら動くではないか。昨晩から動かしていないし、ディーラーの人が1周した間にちょうど漏れ出したのか?まさか、1周する間にディーラーの人がわざと緩めたとも考えられないし。これはもしかして又もや見えない力の仕業か?と思ってしまった。夜から朝にかけては雨だったし、もし、このまま乗っていたらどういう事が起こっていたか?考えるとちょっと恐ろしい結果が見えてくるのではないか?偶然にしてもあまりにタイミングが良すぎるのである。とにかく、パッキン交換を依頼し、修理後サポートによる陸送、ヘルメット、ブーツ等も持って帰れないので別送をお願いした。これで、後は帰るだけである。高速バスに乗り帰宅の途につく。こうして、今回のツーリングはあっけない幕切れとなってしまったが、もしもの為にと3月にBMWオーナーズクラブに入っておいたのだが、こうも早くお世話になる機会が訪れるとは、、、。やはり保険は必要である。それにしても気になるのが見えない力の存在である。単なる偶然なのか?見えないだけに判断できないが、実を言うと3度目なのである。1度目はオーストラリアで、砂漠へ入る当日の朝にバッテリー破損が発覚しているし、2度目は池ポチャの時である。公表しなかったが、その日現地で自賠責保険がとっくに切れている事に気がついたのである。そして池ポチャによる走行不能。そして、今回の足の筋損傷による運転不可能。気づいていないトラブルがもっとあるのかも知れないが、きっと何かある、と思わせるような偶然の出来事に全てが災難とは言い切れないものがあると思う次第である。